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公務員試験 人文科学 過去問 解説付き 教養試験
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【人文科学の内容,科目としての特徴】
人文科学では,日本史,世界史,地理,思想,文学・芸術が試験範囲となっています。それぞれの出題範囲は軽いものではなく,人文科学は,出題範囲がとても膨大です。日本史では,高校の日本史Bから出題されます。出題される時代には,偏りがなく,各時代から満遍なく出題されます。多くの国家試験では,歴史上の出来事を問う問題が出題されています。単に用語を知っているのみでは正解することが難しく,出来事が起こった背景事情を理解することが大切です。
また,国家公務員総合職試験,一般職試験では,法制史,政治史,文化史,外交史といったテーマごとの出題がされることが頻出です。そのため,これらの試験を受験される方は,テーマごとの体系的な理解を身につけることが望ましいでしょう。
世界史では,高校の世界史Bから出題されます。出題傾向としては,いずれの公務員試験も,西洋史が中心に出題されているということが言えます。中国史,イスラム史からの出題もみられます。全体の流れの把握することが大切です。また,公務員試験によっては,テーマ史として出題されることもあります。
地理では,多くの公務員試験では,系統地理学を中心とした出題がされています。国家公務員一般職試験では複合的な問題,地方上級公務員試験では,単元ごとの出題が多いといったように,公務員試験ごとに出題される傾向が異なります。高校地理の内容がほとんどですが,公務員試験を受験する時は高校生の頃からある程度の時間が経っていますので,出題範囲の拡大に注意が必要です。
これまでに説明したように,日本史や世界史,地理の内容は,高校までに学習した内容ですが,思想や文学,芸術は独自の対策が必要となります。
思想では,東洋思想や西洋思想から出題されています。公務員試験によっていずれが出題されやすいか,傾向が異なるため,それぞれの公務員試験にあった対策をしましょう。思想は,学問としては大変に奥深いものですが,実際に出題される範囲は限られています。例えば,経験主義と合理主義に関する出題,中江兆民やサルトルに関する出題は頻出です。したがって,頻出事項についての対策をするべきでしょう。
文学・芸術では,日本文学,外国文学,美術,音楽等から出題されています。いずれも不規則に出題されているため,ヤマをはるのは難しいです。
【人文科学の出題割合・難易度・重要度】
人文科学からの出題は,公務員試験ごとによって異なります。日本史から1問,世界史から1問といったように,およそ1問ずつ出題される傾向にあるものから,日本史から2~3問,思想から1問というように,日本史・世界史からの出題の多い公務員試験もあります。したがって,公務員試験によって出題割合が異なるといえます。
難易度は,日本史や世界史,地理は大学入試センター試験と同レベルであると言われています。また,思想,文学・芸術では,あまり難しい出題はされていません。
人文科学の重要度ですが,これまでに説明したことからも分かるように,出題範囲が膨大なため,費用対効果がとても薄いです。また,公務員試験では,出題される問題の全てに解答する必要はなく,解答する問題を選択することになっているため,対策がしにくく,出題される問題数の少ない思想や,文学・芸術という範囲については,切り捨ててしまうことも一つの手です。そのため,思想や文学・芸術といった科目は,科目としての重要度がそこまで高いものとはいえないでしょう。
したがって,人文科学の対策をするための優先順位としては,日本史,世界史を最優先にし,地理の学習はその次にし,余裕があれば思想や文学・芸術に取り組むというようにするべきでしょう。
【人文科学の対策・勉強法】
公務員試験で最も対策が大変な科目であると言われています。言うまでもなく,その範囲が膨大であり,問題も容易に回答できるものばかりではないからです。そのため,人文科学で高得点を目指すためには,十分な学習時間をとることが不可欠です。具体的には,まずは過去問演習に取り組むべきでしょう。公務員試験対策用のテキストを用いて,インプットを並行しながら学習することにより,要領よく対策をすることが可能です。
また,公務員試験ごとに出題される傾向にあるものが異なっているため,注意が必要です。具体的には,国家公務員一般職試験では,文学・芸術以外から,地方公務員上級では思想以外から出題される傾向にあります。そのため,それらの公務員試験を受験される方は,それぞれの公務員試験にあった対策をすることが大切になるでしょう。
さらに,前にも説明しましたが,人文科学で出題される日本史や世界史,地理のレベルは,センター試験と同程度です。そのため,センター試験対策用の参考書・問題集といった教材も,人文科学の対策に役に立ちます。
高校生用に分かりやすく書かれているものが多いため,特に苦手意識がある方は,センター試験対策用の参考書・問題集も見てみると良いでしょう。文学・芸術については,高校までの教科書を読むのも対策になりうるでしょう。
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