共通テスト 地理B 過去問 解説付き 大学入試

【共通テスト「地理Ｂ」はこんな問題!】
　■系統地理の基本的知識とそれを応用する力が試される
　■自然環境は、その成因や人間生活との関わりが問われる
　■国・地域の産業や文化の共通点・相違点の把握が必要

　地理Ｂは、自然環境、資源と産業、生活文化などの系統地理的分野、具体的な地域に関する地誌的分野、および地域調査と、教科書で扱う項目がほぼまんべんなく出題される。

　地形・気候・植生・土壌などの自然環境に関しては、プレート境界と山地や海溝、大気の大循環と気候区など、地域的な特徴が形成される要因をしっかりとらえることが重要である。また、自然環境と人間生活の関係が重視され、気候・土壌と農業、大地形と資源など産業との関係や、地震・火山活動、集中豪雨、熱帯低気圧などによってもたらされる自然災害に関する出題も多い。

　地誌については、教科書では詳しく扱われていない地域についても出題されるが、細かな地誌的知識を求めているわけではない。系統地理の基本的知識をしっかり身につけたうえで、それをもとに地域の特徴を理解する応用力が問われる。

　世界の各地域の自然・産業・文化などの多様性とともに、他の地域との共通点や相違点とその背景を理解することも必要である。地図や統計資料を使って地域の特徴を把握することが重要で、複数の資料を組み合わせて地域を判断させる出題形式が多くなると思われる。また、地域調査に関する問題では、資料の判読とともに、地域のかかえる課題やそれを解決するための方法などについて思考力・判断力が試される。

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【センター試験⇒共通テスト ここが変わる!】


●日常の学習や生活などからのアプローチを重視する
●課題の発見や解決方法の考察など、より深い思考力を求める
●複数の資料を組み合わせて、思考力・判断力を問う


◆必要とされる知識・技能は、教科書の範囲内である
◆地図やグラフ、統計表などの資料の判読を求める
◆自然、資源・産業、生活文化、地誌など各分野を網羅する

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【高得点獲得への対策スケジュール】

　１学期のうちに自然環境とそれと関わりの深い産業や環境問題について、その仕組みと分布の特徴をしっかり理解しておきたい。

　まずはプレートや大気大循環の考え方を理解し、大地形や気候区の分布を地図でしっかり押さえることが重要だ。これがクリアできると資源や農業の分布の特徴も頭に入りやすくなる。センター試験の過去問で理解が十分かの確認も怠らないように。

　夏休みには、系統的分野の統計や主題図を使った問題や地形図の読図問題など実戦的な問題演習で、資料の判読力を身につけたい。地誌の本格的な学習は２学期に入ってからで十分だが、１学期での学習成果をもとに地域的特徴を地図や表で整理し、本番に備えたい。


●まずは自然環境の形成のメカニズムを理解する
●夏に統計や地図を使った実戦的な問題演習を行う
●2学期には各地域の特徴を地図や表で整理する

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【共通テストで成功する学習法】

①自然環境の理解度は、センター過去問でチェック
　センター試験では、自然環境の地域的特徴と形成の要因に関する出題が多く、論理的な理解ができていれば確実に正解できる。過去問の演習では単に「できた」で終わらせるのではなく、なぜそれが正解かを言葉で説明できるようにしたい。これは共通テストのための演習だけでなく国公立大２次の論述対策としても有効である。

②常に地図帳を手元に置き、位置や地域的関係を確認
　地理の学習では地図帳をいかに活用できるかがカギである。地図帳は地名の確認だけでなく、赤道、北回帰線・南回帰線（緯度23.4度）、北極線・南極線（緯度66.6度）の位置の把握、プレートの分布と大地形区分（地体構造）、気候区分と農業地域区分などさまざまな主題図を見比べ、相互の分布の関連に注目したい。

③地理的事象の成因や背景をチャートで整理する
　共通テストでは学習の場面を設定した出題形式がとられることがあり、そこでは地理的事象や地域の特徴を比較対照表で整理したり、成因など因果関係をフローチャートで示したりする例が見られる。こうした図表を作成してまとめる整理の仕方は、地理の学習の方法としても有効であり、思考力・判断力を高めることになる。

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◇皆様のご健闘をお祈りします◇