Tougei Master and Apprentice

むかしむかし
ある山奥に
腕はよいが頑固な陶芸家と
弟子の幼子が住んでおりました

陶芸家は、気に入った作品ができるまで
何度も何度も叩き割っては作り、
叩き割っては作りを繰り返していました

ある日、とても偉い人に
「記念日までに最高の焼き物を作ってくれ」
と依頼されました

陶芸家は頑固なので、納得がいく作品ができるまで
また割り続けてしまいます

それを見ていた弟子は
「間に合わなかったらどうしよう」と
心配でたまりません

弟子は迷いつつも、
いつもは勝手に触ったら怒られる焼き物を、
素早く陶芸家のもとに運んでみました

陶芸家は何も言わずに受け取り、
作品の良し悪しを判別し始めました

そう、陶芸家も
内心とても焦っていたのです

こうして、二人の奇妙な共同作業が始まりました


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